そうだ、メンテナンスに行かなきゃ!

 テレビを観ていると頻繁に同じCMが流されり、ひどいときには同じCMが2回連続で放映されたりすることがあります。最初は気にも留めなかった商品も、何回も見聞きすると興味が湧いてきて最終的には購入したという経験はありませんか?

 関心度グラフ 実はこれ、マーケティング用語で言う「ザイアンス効果」と呼ばれているもので、アメリカの社会心理学者ロバート・ザイアンスが論文にまとめたものです。日本語では単純接触効果と言われ「人間の、ある対象への好感度は、その対象との接触回数に依存する」という意味です。一説によると顧客と商品(または商品に関する情報)の接触回数が3回を超えると顧客が商品の存在を認知し、7回で商品を手にとり購買を検討するということです。

 テレビCMに限らず、例えば初対面の人と会った時、よほど生理的に受け付けない人以外は何度となく会えばやがて親しくなっていくとか、縁もゆかりもない土地に引っ越した場合でも「住めば都」と、慣れるにしたがって好きになっていくといったことも同じです。成績の良い営業マンは、商品を購入してもらう前よりも、その後も足繁く顧客を訪問し、売り込みではなくアフターサービスや挨拶回りに徹します。ここには次の購入時にもまた声をかけてもらおうという意志がこめられているのです。

 歯科医院と患者さんとの関係も同じです。先生が患者さんの信頼を得ようとするには「ザイアンス効果」を考えれば患者さんとの接触を一回でも多くすることにつきます。でも先生が患者さんの家を訪問して・・・、ということは非現実的です。

 ここで大きな効果をもたらすツールがニュースレターなのです。実際に来院されていなくても、ニュースレターを送ることによって、まずは医院のことを思い出してもらい、読んでもらうことによって先生やスタッフへの親しみがわき「そうだ、メンテナンスに行かなきゃ!」という流れで来院を促すことが可能になるのです。

 しかし、肝心のニュースレターの内容が医院の宣伝や売り込みばかりでは患者さんも読む気が無くなってしまいます。これではニュースレターを発行する意味も無くなってしまいます。それどころか患者さんにマイナスイメージを持たれてしまうかもしれません。できるだけ多くの「患者さんのためになる情報」を掲載し、売り込みは極力控えた方が読んでもらう確率は格段に高まります。

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